2013年2月7日木曜日

公海上、射撃管制用レーダー事件(1):射撃管制用レーダーの意味が分かっていない



●2月6日夜7:00NHKニュース



朝鮮日報 記事入力 : 2013/02/07 10:19
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/02/07/2013020700855.html

日中の戦闘機と艦船、東シナ海で追跡戦

先月19日、日本と中国が領有権をめぐり対立する尖閣諸島(中国名・釣魚島)周辺の東シナ海上空に米軍の早期警戒管制機(AWACS)が姿を見せた。
上海近郊の空軍基地に待機していた中国の殲10戦闘機2機が緊急発進(スクランブル)で飛び立った。
殲10戦闘機が AWACSに接近すると、今度は沖縄・那覇から航空自衛隊のF15戦闘機が発進した。
米軍は先月10日からAWACSを東シナ海に投入した。
自衛隊が昨年 12月、中国機の尖閣諸島上空侵入を探知できなかったため、日本が米国に派遣を要求したことに伴う措置だ。

当時東シナ海では、自衛隊のヘリコプターが数キロメートルの距離で中国海軍のフリゲート艦を監視していた。
ヘリの操縦士は中国軍の射撃管制用レーダーが照射されたことを示す非常ベルが鳴ると急旋回して回避した。
射撃管制用レーダーが照射されたということは、すなわちミサイルや艦砲での攻撃があり得ることを示す。
一連の行動をめぐっては、米軍機が中国近海で偵察活動を行っていることに中国が敏感に反応したのではないかとの見方もある。

朝日新聞は6日、米軍のAWACSが中国沿海部のミサイル基地の情報を収集することを懸念し、中国が戦闘機を発進させたものだと伝えた。
AWACSは 300-400キロメートルの距離から偵察が可能だ。
中国軍の戦闘機は先月10日、米軍のP3C哨戒機が東シナ海を飛行した際にも追跡飛行した。

東シナ海では最近、中国、日本の艦船と航空機が激しい追跡戦を展開している。
先月30日午前10時ごろには、尖閣諸島の北100キロメートルの海上で、中国軍のフリゲート艦を3キロメートルの距離で追跡していた海上自衛隊の護衛艦でも中国側から射撃管制用レーダーが照射されたことが感知された。
日本の防衛省によると、護衛艦は急きょ進路を変更する対応を取った。

過去にも射撃管制用レーダーの照射事例はあったが、今回は照射が数分間続いた。
日本経済新聞は
「射撃管制用レーダーが照射された場合、
 艦船が反撃しても国際法上は問題がない」
と指摘した。
読売新聞によると、射撃管制用レーダーを照射した中国のフリゲート艦2隻は、尖閣諸島海域に入る中国の海洋監視船を保護するため、尖閣諸島から約100キロメートル離れた海域に事実上、常時配備されており、日本も護衛艦による監視活動を常時行っているという。
英フィナンシャル・タイムズは5日、
「尖閣諸島周辺での日中の緊張関係は、 100年前の第1次世界大戦勃発当時を思わせる」
と懸念を表明した。

安倍晋三首相が今月2日に沖縄の自衛隊を視察し、5日に尖閣諸島と独島(日本名・竹島)の問題を担当する「領土・主権対策企画調整室」を設置したことも今回の事件と関連があるとの見方がある。
安倍首相は中国の反発を覚悟し、積極的な対応を取った格好だ。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/02/07 10:18
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/02/07/2013020700854.html

レーダー照射:中国メディア「日本は問題を誇張」

中国外務省の華春瑩副報道局長は6日の記者会見で、中国艦船による射撃管制レーダーの照射問題について、「報道で関連情報を知った」とした上で、「関係部門に問い合わせてほしい」と説明した。
「関係部門とは国防省を意味するのか」との質問には「判断は任せる」と答えた。

しかし、中国メディアは「日本が問題を誇張している」とのトーンで報じている。
香港の親中メディア「鳳凰網」は中国青年報の報道を引用し、昨年12月9、 10日に中国海軍が西太平洋で演習を行った際、日本は艦船3隻、航空機3機を投入して中国海軍を追跡し、その過程で中国海軍は100回近くレーダー信号を感知したと伝えた。

中国国際放送のニュースサイト「国際在線」も中国の軍事専門家の話として、
「レーダーを照射したことは異例なことでも緊急事態を招くものでもない」
と述べ、
 外国の航空機や艦船を追い出すため、攻撃用レーダーを照射することはよくあること
だと説明した。
その上で、日本が自衛隊法改正などを推進するため、「中国脅威論」を誇張しているのではないかと疑念を呈した。


ここでいう「攻撃用レーダー」とは射撃管制用レーダーなのか?
もしそうなら、それを公海あるいは公空で行うことはよほどの覚悟がいる。
なぜなら、照射の次は戦争へ、というステップを踏むことになるからだ。
しかし、その照射が領海・領空なら航空機や艦船を追い出すために行われる。
問題となっているのは「公海」という場所にある。


下の記事では「レーダー照射」そのものが分かっていない
記者そのものに知識がないのに書いているため、とんでもない内容になってしまっている。
レコードチャイナの記者がそれを修正している。


レコードチャイナ 配信日時:2013年2月7日 8時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69201&type=0

<レーダー照射>
日本は騒ぎ過ぎ!
自衛隊は中国艦船を日に百回もロックオンしている―中国紙

2013年2月6日、中国紙・新聞晩報は記事
「ロックオンは日常茶飯事、中国軍艦もたびたび日本側にロックオンされている」を
掲載した。記事の主旨は以下のとおり。

5日、小野寺五典防衛相は記者会見を開き、中国の軍艦が日本護衛艦に向けて射撃管制用レーダーを照射していたことを明らかにした。
なるほど、これが事実だとすれば確かに敵対的な行為と言えよう。

だが中国艦隊の30年以上の遠洋航海の歴史にとって、このような事態は決して珍しいことではない。
中国の艦隊が遠洋航海に出港するたび、自衛隊の艦載機やP-3C対潜哨戒機が追尾してくるのはもはや恒例行事。
日本防衛省のウェブサイトには中国艦艇の写真が大量にアップされている。

そうした中で、レーダーに捕捉されるのも珍しいことではない。
中国青年報の報道によると、昨年2012年12月、西太平洋での遠洋実戦訓練に旅立った中国の艦隊は9日夜から10日午前にかけて、自衛隊の艦船、航空機に追尾された。
その際、100回近くも不審なレーダー信号をキャッチしたという。

新聞晩報は以上のように主張し、日本側は大げさに騒ぎ立てていると批判している。
ただし記事を読む限り、射撃管制用レーダーの意味を理解していないようだ。
射撃管制用レーダーはミサイルや火砲による射撃を実施するにあたって対象を補足・追尾するためのもの。
 通常のレーダーとは周波数も異なる。

自衛隊が中国海軍を追尾していた時に射撃管制用レーダーを使用していたとは考えづらいが、新聞晩報はこれを混同しているようだ。
また同日付の記事
「射撃管制用レーダーのロックオンは何を意味しているのか?」
では、防衛相記者会見によると日中艦艇の距離はわずか3キロで目視できる距離。
射撃管制用レーダーを使用する必要はなかったと的外れな記述をしている。

もっとも通常のレーダーと射撃管制用レーダーとを混同しているのは新聞晩報だけではない。
 中国のマイクロブログなどの書き込みを見ると、
 「レーダーを使ったぐらいで何を怒っているのか?」
といった意見も少なくない。


レーダーには3つある。
①.航空レーダー
②.海上レーダー
③.射撃管制用レーダー
航空レーダーは飛行機がどの位置にいるかを調べるものであり、海上レーダーは船舶の位置を調べるものである。
これは民間でも常時使われているレーダーである。
射撃管制用レーダー
は、この2つとはまったくちがう。
軍事用の攻撃レーダーである。
ロックオンしたら次は弾丸かミサイルが飛び出し、相手を撃墜あるいは撃滅するレーダーである。





【中国海軍射撃用レーダー照射】



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