2013年2月6日水曜日

公海上での中国海軍による射撃管制用レーダー照射事件(3):苦しい立場に追い込まれて






(2013年2月6日14時31分  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130206-OYT1T00701.htm?from=ylist

照射は威嚇か…尖閣北で中国軍と海自にらみ合い

中国海軍の艦艇が1月30日に海上自衛隊の艦艇に射撃の目標をとらえる火器管制レーダーを照射した尖閣諸島(沖縄県石垣市)北方の東シナ海で、昨年9月の尖閣国有化以降、中国軍と海自の艦艇によるにらみ合いが続いていることが6日、分かった。

照射は双方の緊張状態が継続する中で発生しており、展開する海自の艦艇の活動への威嚇との見方も出ている。

昨年9月14日に中国の海洋監視船6隻が領海侵入して以降、中国公船が尖閣周辺に頻繁に現れており、海上保安庁の巡視船が警戒にあたり、接続水域(領海の外側約22キロ)から領海に浸入した際は警告を続けてきた。
防衛省は接続水域外で警戒しているとされてきたが、詳細は不明だった。

今回の事態を受け、防衛省関係者が明らかにしたところによると、尖閣北方百数十キロでは、公船を護衛するように中国海軍のフリゲート艦など2隻が展開しており、海自の艦艇が常時監視のために出動していた。

照射したのは中国海軍のフリゲート艦の前方にある主砲用のレーダーだった可能性が高いが、砲身は向けられていなかったという。
日中両艦の距離は3キロと目視できるほど近く、防衛省関係者は
「万一、射撃されれば回避は難しかっただろう」
と話している。



レコードチャイナ 配信日時:2013年2月6日 13時16分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69192&type=0

中国海軍によるレーダー照射事件、海外メディアの反応は?―米メディア


●6日、このほど東シナ海で中国海軍のフリゲート艦が日本の海上自衛隊の護衛艦に射撃管制用のレーダーを照射したと明らかになった。注目を集めているこの事件を海外メディアはどのように伝えているのだろうか。写真は中国海軍のフリゲート艦。


2013年2月6日、このほど東シナ海で中国海軍のフリゲート艦が日本の海上自衛隊の護衛艦に射撃管制用のレーダーを照射したことが明らかになった。
注目を集めているこの事件を海外メディアはどのように伝えているのだろうか。
米ラジオ局ボイスオブアメリカ中国語版の報道。

米メディアはこの事件について、
「日本の小野寺防衛大臣は今月5日にメディアに対し、1月30日に起きたレーダー照射について公表した。
この事件で同地区の緊張状態はさらに高まるる可能性があり、非常に危険な状況だ
と報道。

また、多くの日本メディアは、小野寺外務大臣が記者会見で
「大変異常なことであり、一歩間違えると危険な状況に陥ることになると認識している。
このことを踏まえ、中国側に外交ルートを通じて申し入れを行った。
危険な行為であり、中国側に自制を求めていく」
とする発言を伝えた。

さらに、仏AFP通信は報道で、軍事評論家の岩島久夫氏の
「レーダー照射は試験だった可能性がある。
日本側にとってはその意図は不明だが、中国側は海軍が行った行動について説明する責任がある」
とする発言を伝えている。

一方中国共産党の機関紙である人民日報は、日本メディアの報道を伝える香港のテレビニュースを簡単に紹介したのみで、5日現在中国政府からの正式な発表はない。
中国海軍がなぜレーダーを照射したのか、正式な発表はないが、米AP通信の報道によると、日本の政府関係者は、
「日本の外務省は、中国在日本大使館や日本在北京大使館に対し抗議を申し立てた。
中国側は一連の事件に対し調査を実施すると話している」
と話したという。


やっと中国側の反応が出てきた。
これが見解もどきということだろうか。
読んでみるかぎり、どうも一方的に中国側が不利のようである。
「日本側の執拗な追跡や挑発に対応したもの」
ではまるで説得性がない。
そんなことは戦争を遂行する艦船としてはあたりまえのことである。
ゲーム遊びで軍艦を動かしているわけではない。
一国の運命をになってやっているのであるからして、軍事行動としては当然のことだろう。


レコードチャイナ 配信日時:2013年2月6日 13時53分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69193&type=0

中国海軍のレーダー照射は、「日本側の執拗な追跡や挑発」に対応したもの―中国メディア



● 6日、このほど中国海軍の艦艇が日本の海自の護衛艦に対しレーダー照射を行ったことに対し、マカオ国際軍事学会の黄東会長は「中国海軍の行動はやむを得なかったのかもしれない」と発言。資料写真。


2013年2月6日、中国共産党機関紙「人民日報」傘下の「環球時報」(電子版)は、このほど中国海軍の艦艇が日本の海自の護衛艦に対しレーダー照射を行ったことに対し、中国の専門家及び香港メディアの見解を紹介した。

同事件に対し、マカオ国際軍事学会の黄東(ホアン・ドン)会長は
「当時特殊な状況が発生した可能性があり、中国海軍の行動はやむを得なかったのかもしれない」
と発言。

また、香港の大公ネットは6日の報道で、
武器を直接相手に向ける方法以外では、射撃管制用レーダーの照射は最も戦争に近い行為と言っても過言ではない。
そのため、国と国の艦艇の間でこの手段は滅多に使われない。
なぜなら、射撃管制用レーダー照射後の次のステップは実際に射撃することだからだ。
また、レーダーを照射することは自分の居場所を相手に知らせるようなもので、平和な時代において艦艇の座標(位置)は軍事機密に含まれる。
そのため、よほどのことがない限り自分で居場所を晒すことはしない。
専門家の分析によれば、今回の事件は日中両軍の間に異常な事態が発生した可能性がある。
たとえば、日本側の挑発行為や長時間にわたる追跡などだ
と伝えた。

さらに、環球時報は記事の中で、日本はあまりにも身勝手な解釈をしていると指摘。
仮に中国がレーダーを照射したとしても、それは日本側が執拗に中国海軍の艦艇を追跡し、挑発したからだと伝えている。
また環球時報は、同事件で日本側が中国を批判していることに対し、
「日本は尖閣諸島問題を加熱させ、安倍首相の米国訪問のウォーミングアップをしている。
これは、典型的な日本の右翼的な政治手法だ」
と指摘した。

どうも、中国側が悪いということを暗に認めているようだ。
やってはいけないことをやってしまったというバツの悪さ
に悩んでいるといったところか 
その上で正当性を述べているが、
これでは屁理屈に近い言い訳を述べている
ということになる。
内容的に納得行く弁明にはなっていない。
いわゆる「居直り」ということであろう。
中国も相当苦しい状況に追い込まれているようである






【中国海軍射撃用レーダー照射】



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